電子書籍の作り方やコツについてまとめたサイトです。コピー本・配布資料・図面の製本、傷んだ本の修理・修繕・修復、電子書籍化で裁断した書籍の復元の方法もあります

ここは、なるべくお金と手間をかけずに本(書籍)を電子書籍にする作り方の方法やノウハウやツボやコツや技について、僕なりに研究した結果(というと大げさですが)をまとめたサイトです。道具も買ってくるのではなくてなるべく自作してお金をかけないようにしています。また、電子書籍を作成した後に本を元に戻す作業(製本、修理、修繕)についてもあります。
(本コンテンツは、基本的に2008年の5月に書かれたものです。そのため、今となっては”あたりまえ”となっていることや、”すでに一歩先の技術がある”ようなことについての記載もあります。そのあたりは、あの当時はこんな感覚だったのかーと当時を懐かしんで読んでいただければ幸いです(イイワケ)。

お知らせ

裁断機を自作する方法を書きました

久しぶりに多数の本を自炊する必要があったので、裁断機を自作し …

ホットメルトシート比較のページを追加しました

製本用ホットメルトを使ったほうがよいのでは、、という記事を書 …

ダイソー

サイトをレスポンシブ対応にしました

グーグル先生に「レスポンシブ対応しないとスマホの検索にのせな …

作業の流れ

作業の流れを説明します。細かいやり方は、この後に写真入りで説明しますが、まずは全体の流れを知って、先々を見通しておく方が作業がやりやすいと思います。
本は、現在もっとも主流となっている無線とじ(針金や糸を使わず接着剤で背が固定されているもの)の本を例に説明します。というか、それしかやったことがないんですけどね。
まず、ドキュメントスキャナーで1ページずつスキャンできるように、本を解体します。本の背を固定しているのりと本文を切り離すような作業となります。
分解する  裁断する
次に、1ページずつばらばらになった本文をドキュメントスキャナーでパソコンに読み込みます。複数ページまとめて両面同時に読み込めますので、ほぼ自動的な作業となります。
スキャンする
最後に、ばらばらにしたページを再び元の形になるように再製本します。ばらす前と同じように無線とじで仕上げます。
束ねる 溝を入れる アイロンをかける
再び本に戻したものは、こんな感じになります。
完成しました
それでは、順を追って説明していきましょう。次へ

 

必要なもの

電子書籍を作るために必要なものを表にしました。
それぞれの詳細は、必要なものをクリックしてください。
★★★ - 絶対必要です、★★ - あった方が作業が楽です、★ - 参考程度

工程 名前 必要度 説明 推定価格 代用品
分解 裁断機(ペーパーカッター) ★★★ 本の背を固定している接着剤と本文を切り離して、各ページをばらばらにするために使います。カッターでも代用可能ですが、一度にカットできる枚数を考えると、裁断機がおすすめです。 6,000円~ カッターはさみ
毛引き(けびき) ★★ 本を分解するときに背に均一の厚みの切り込みを入れるために使います。適当な厚みで手でちぎり離すのでしたら、なくてもいいですが、均一な厚みで切り離すには、あった方が楽です。
スキャン ドキュメントスキャナー
ScanSnap S510
★★★ 本をスキャンするときに使います。両面同時スキャン、カラー/モノクロ自動判別してスキャンしてくれるようなものがよいです。フラットベッドスキャナーでもできなことはないでしょうが、すべてのページの両面を手作業でスキャンするのは手間がかかりすぎるでしょう。 49,800円くらい フラットベッドスキャナー
Adobe Acrobat(パソコンソフト) ★★★ スキャンした本文をPDF形式に変換します。ドキュメントスキャナーと同梱になっている場合もあるようです。無料で手に入るAdobe Readerではありません。念のため。 36,540円(ただし、スキャナに付属している場合あり)
製本 製本機(固定する道具) ★★★ 製本するときに紙を固定するために使用します。紙の束をしっかり固定できさえすればクリップなどでもOKです。僕の場合は、厚い本場合にはクリップでは対応が難しいので自作しました。 1000円~(自作) 大型クリップ
ホットボンド(ホットメルト) ★★★ 熱を加えると溶けるボンドです。スティック状になっています。木工用ボンドなどでも代用できそうですが、接着力や冷えれば固まることでの作業の回転効率の良さなどを考えるとこれがいいと思います。 100円~
ホットボンドシート(ホットメルトシート) ★★ ホットボンド(ホットメルト)がシート状になったものです。本の背のサイズに切って使います。市販のものがあり、勝手が良さそうです。ただ自作することも可能です。  4,000円くらい(自作可能)
クッキングシート ★★★ 本の背にアイロンを当てるときや本とホットボンドシート(ホットメルトシート)を作るときに使います。シリコンでコーティングされているので、ホットボンドがくっつきません。 300円くらい
アイロン ★★★ 製本の時に本の背にあてて、ホットボンドを溶かすために使います。また、ホットボンドシート(ホットメルトシート)を作るときにも使用します。
古雑誌(アイロン台) ★★ ホットボンドシート(ホットメルトシート)を作るときに使います。アイロン台だと柔らかすぎるので、アイロン台の上に、古雑誌を置くのがよいと思います。
段ボールカッター ★★ アイロンを当てたときにホットボンドが溶け込んで、背の固定がしっかりするように、束ねた本の背に切り込みを入れるために使います。カナノコや三角ヤスリでも代用できます。【試行錯誤中】 100円~
カッター ★★★ 製本したときに本の背からはみ出したホットボンドを取り除く時に使用します。ホットボンドは固まっていても、やや粘着して切りにくいので、安全のため小型でもしっかりしたものを用意しましょう。 500円~
物差し ★★★ ホットボンドシート(ホットメルトシート)を本の背のサイズに切るときに使います。カッターを当てるので、金属のものがよいと思います。 100円~
製本テープ ★★ 製本した本の背に貼ります。表紙の紙を自作して貼るとか、カバーがある場合は(カバーをかければ隠れるので)ホットボンドむき出しのままにしておくという選択肢もありますが、手間と効果の観点からテープを選択しました。本の厚みによっていくつか用意するとよいと思います。 600円~
シリコンマット ホットボンドシート(ホットメルトシート)を作るための型に使います。シリコンでできているので、ホットボンドがくっつかず、長方形のホットボンドシート(ホットメルトシート)を作ることができます。 700円くらい
新聞ストッカー 本の背にアイロンを当てるときに本を立てておく台に使っています。要は本の背が上になるように本が立っていて、アイロンをかける力に耐えられれば何でもいいです。 100円~

★★★ - 絶対必要です、★★ - あった方が作業が楽です、★ - 参考程度

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